🎓 英検2級・高認英文法 Unit 9 仮定法

こうげんよびこう(江原予備校) ― スピーカーボタンで音声再生 ―

① 仮定法とは? 4種類の形を一覧で理解しよう
【基礎】仮定法とは何か — 直説法との根本的な違い —
英語の If 文には 直説法仮定法 の2種類があります。見た目が似ていますが、意味がまったく違います。

直説法:本当に起こりうること・現実的な条件を表します。If 節には現在形、主節にはwill + 原形を使います。
 例:If it is fine tomorrow, I will go hiking.(明日晴れたら行く → 本当にありうる)

仮定法:今の事実と反対のこと、またはほぼあり得ないことを表します。「今は事実ではない」というニュアンスを伝えるために時制を1つずらします
 例:If I were you, I wouldn't do that.(私はあなたではない → 事実と反対)

🔑 仮定法の核心:「時制をずらすことで、これは現実ではない」と伝える
・現在のことを表すのに過去形を使う → 仮定法過去
・過去のことを表すのに過去完了を使う → 仮定法過去完了
⚠️ 仮定法の be 動詞は主語にかかわらず were!
I / he / she / it など単数主語でも仮定法ではwereを使います。(口語では was も可)
❌ If I was you …  ✅ If I were you …
📝 確認① 直説法と仮定法の区別
【一覧】仮定法の4種類 — 形と意味をセットで覚えよう —
仮定法には4種類あります。If 節の形主節の形を必ずセットで覚えましょう。主節に使える助動詞はwould / could / might / shouldの4つです。
🟢 仮定法過去
現在の事実に反する仮定
「今~ならば~なのに(実際は違う)」

If + S + 過去形(were / had…)
S + would / could + 原形

例:If I were rich, I could travel.
もし私がお金持ちなら、旅行できるのに。
🔵 仮定法過去完了
過去の事実に反する仮定
「あのとき~していたなら(実際はしなかった)」

If + S + had + 過去分詞
S + would have + 過去分詞

例:If I had studied, I could have passed.
もし勉強していたなら、合格できたのに。
🟠 仮定法未来①(should)
万が一の仮定
「もし万が一~したら(可能性は低いがゼロではない)」

If + S + should + 原形
S + would + 原形

例:If it should rain, what would you do?
もし万が一雨が降ったら、どうしますか。
🔴 仮定法未来②(were to)
ほぼあり得ない仮定
「もし仮に~するとしたら(まずあり得ない)」

If + S + were to + 原形
S + would + 原形

例:If the sun were to rise in the west, I wouldn't change my mind.
太陽が西から昇るとしても、決心は変えない。
💡 判断の決め手:If 節の動詞の形を見る!
現在形 → 直説法(本当にあり得る)
過去形(were / had / knew…)→ 仮定法過去(現在の事実に反する)
had + pp → 仮定法過去完了(過去の事実に反する)
should + 原形 → 仮定法未来①(万が一)
were to + 原形 → 仮定法未来②(ほぼあり得ない)
📝 確認② 仮定法の4種類の判断
【整理】直説法と仮定法の形を見分ける表
If 節と主節の形を見れば、直説法か仮定法かがわかります。特に主節に would / could が来たら仮定法と判断できます。
種類If 節主節日本語のニュアンス
直説法(現在)現在形(is / comes)will + 原形「もし~なら~する」(本当にあり得る)
仮定法過去過去形(were / had / knew)would / could + 原形「もし~なら~なのに」(今は違う)
仮定法過去完了had + 過去分詞would / could have + pp「あのとき~なら~だった」(過去に違った)
仮定法未来(should)should + 原形would + 原形「万が一~したら」(低い可能性)
仮定法未来(were to)were to + 原形would + 原形「もし仮に~なら」(ほぼゼロ)
📝 確認③ 形から仮定法の種類を見分ける
【特殊】提案・主張・要求の that 節 — 動詞が原形になる! —
「提案・主張・要求・命令」を意味する動詞の後ろのthat 節では、動詞が原形(または should + 原形)になります。これを仮定法現在といいます。

対象動詞:suggest / propose / insist / demand / order / recommend / request / advise など

なぜ原形? → 提案・命令の内容はまだ実現していない事柄 → 事実を表す現在形ではなく原形を使います。
アメリカ英語では原形のまま、イギリス英語では should + 原形が多いです。
He insisted that I pay the money.
彼は私がお金を払うよう主張した。(pay = 原形 ❌ pays / paid)
He proposed that I go there alone.
彼は私が1人でそこへ行くよう提案した。(go = 原形 ❌ goes / went)
The doctor recommended that she stay in bed.
医者は彼女が安静にするよう勧めた。(stay = 原形。she でも s をつけない!)
⚠️ 主語が3人称単数でも s をつけない!
❌ that she goes(goes は誤り)  ✅ that she go(原形のまま)
📝 確認④ 提案・主張の that 節(動詞の原形)
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② 仮定法過去・仮定法過去完了・仮定法未来
【仮定法過去】現在の事実と反対の仮定 「今~なら~なのに」
仮定法過去は、現在の事実と反対のことや、今は実現していないことを表します。
「今のことなのになぜ過去形?」と思うかもしれません。これは「時制をずらすことで、これは現実の話ではない」と伝えるためです。

形の確認
・If 節:動詞の過去形(be 動詞はwere
・主節:would / could / might + 動詞の原形
If + S + 過去形(were / knew / had…),S + would / could / might + 原形
If I had more money, I could buy the car.
もし私がもっとお金を持っていれば、その車を買えるのに。(実際にはお金がない → 現在の事実に反する)
If I were you, I wouldn't do that.
もし私があなたなら、そんなことはしないのに。(私はあなたではない → 現在の事実に反する)
If I knew her address, I would write to her.
もし彼女の住所がわかれば、手紙を出すのになあ。(実際には知らない)
If it weren't raining, we could have lunch in the garden.
もし雨が降っていなければ、庭で昼食を食べるのになあ。(現在進行形の否定も were not raining)
💡 仮定法過去の訳し方のコツ
日本語に訳すとき、文末に「~のに」「~のだが」「~なあ」をつけると自然になります。
「もし~なら…する」ではなく「もし~なら…するのに」という惜しむ気持ちが入ります。
📝 確認⑤ 仮定法過去の形と訳
【仮定法過去完了】過去の事実と反対の仮定 「あのとき~していたなら~だった」
仮定法過去完了は、過去のことについて「あのとき実際とは違っていたら」という後悔や仮定を表します。
過去のことなので、さらに1つ前の時制(過去完了)を使います。

形の確認
・If 節:had + 過去分詞(pp)
・主節:would / could / might have + 過去分詞(pp)
If + S + had + pp,S + would / could / might have + pp
If I had been there, I could have helped you.
もし私がそこにいたら、あなたを手伝えたのになあ。(実際にはそこにいなかった)
If he had taken my advice, he would have been successful.
もし彼が私のアドバイスを聞いていたなら、成功していたのに。
💡 混合型(過去の仮定 → 現在の結果)に注意!
「あのとき~していたなら、今ごろは~なのに」という文は、If 節はhad + pp(過去完了)ですが、主節はwould + 原形(現在)になります。

If she had taken his advice, she would be rich now.
もし彼女が助言に従っていたなら、今ごろは金持ちになっているのに。
→ If 節(過去完了)= 過去の仮定 / 主節(would be)= 今の状態
📝 確認⑥ 仮定法過去完了・混合型
【仮定法未来】should と were to の使い分け — 可能性の度合いで選ぶ —
未来についての仮定にも仮定法を使うことがあります。可能性の度合いによって2種類を使い分けます。

① should + 原形(万が一・低い可能性だがゼロではない)
「もし万が一~したら」。起こりうるが可能性が低い場合です。主節は命令文・will + 原形・would + 原形など柔軟に使えます。

② were to + 原形(ほぼあり得ない・議論上の仮定)
「もし仮に~するとしたら(まず起こらない)」。太陽が西から昇るなど物理的・論理的にほぼ不可能なことを表します。
🟠 should(万が一)
If an earthquake should happen, what would you do?
もし万が一地震が起きたら、どうしますか。(地震はあり得るが万が一を想定)

If I should be late, please don't wait.
万一私が遅れたら、待たないでください。
🔴 were to(ほぼあり得ない)
If the sun were to rise in the west, I wouldn't change my mind.
太陽が西から昇ろうとも決心は変えない。(あり得ない)

If the war were to break out, what would you do?
もし戦争が起こるとしたら?(議論上の仮定)
📝 確認⑦ 仮定法未来(should / were to)
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③ I wish ~ / as if ~ の仮定法
【I wish①】現在の実現していない願望 「~であればなあ」
I wish + 仮定法過去は、今はそうでないが、そうであればいいという願望を表します。
日本語の「~があればなあ」「~できればなあ」に当たる表現です。

I wish の後ろに過去形が来る理由
「今の現実と反対のことを望んでいる」→ 仮定法過去(時制を1つずらす)→過去形になります。

I hope との違い
I hope ~:現実に起こりうることへの望み(直説法 → will + 原形・現在形)
I wish ~:今は実現していないことへの願望(仮定法 → 過去形)
例:I hope it will be fine tomorrow.(あり得る → hope)
例:I wish I could fly.(現実には無理 → wish)

I wish = If only(~さえあれば)で書き換えられます。
I wish + S + 過去形(were / had / could…)
= If only + S + 過去形
I wish I had a brother.
If only I had a brother.
私に兄がいればなあ。(実際には兄がいない)
I wish I had a better memory.
私の記憶力がよければなあ。
I wish it would stop raining.
雨がやんでくれればなあ。(would は「これからやんでほしい」という未来への願望)
📝 確認⑧ I wish + 仮定法過去(現在の願望)
【I wish②】過去の後悔・惜しむ気持ち 「~だったらよかったのに」
I wish + 仮定法過去完了は、過去のことについて「あのときそうだったらよかった」という後悔や惜しむ気持ちを表します。

なぜ過去完了(had + pp)を使うの?
過去の事実と反対のことを表す → 仮定法過去完了 → had + 過去分詞になります。
「I wish + 過去完了 = 仮定法過去完了と同じ発想」です。

I wish の時制まとめ
I wish +過去形(were / had / could)→ 今のことへの願望(現在の事実と反対)
I wish +had + pp(had studied / had been)→ 過去のことへの後悔(過去の事実と反対)
I wish +would + 原形(would stop)→ これからのことへの願望(未来の変化を望む)
I wish + S + had + 過去分詞 「~だったらよかったのに」
= If only + S + had + 過去分詞
I wish I had studied harder in my school days.
学生のころもっと一生懸命勉強しておけばよかった。(過去への後悔)
I wish he had been with me then.
あのとき彼が一緒にいてくれたらなあ。
📝 確認⑨ I wish + 仮定法過去完了(過去の後悔)
【as if ~】まるで~であるかのように — 同時か前かで形が変わる —
as if ~(= as though ~)は「まるで~であるかのように」という意味で、実際とは違うことをそうであるかのように表現するときに使います。

ポイントはas if 節の時間と主節の時間の関係です。

① as if 節と主節が同じ時点「今まるで~であるかのように」
 → as if +仮定法過去(過去形・were)

② as if 節が主節より前の時点「まるで以前に~であったかのように」
 → as if +仮定法過去完了(had + pp)
① 同じ時点 → 仮定法過去(were)
She looked as if she were sick.
彼女はまるで病気であるかのように見えた。
(見えた)のと(病気である)が同じ時点


He acts as if he were my boss.
まるで私の上司であるかのようにふるまう。
(ふるまう)のと(上司である)が同じ時点
② 前の時点 → 仮定法過去完了(had pp)
She looks as if she had seen a ghost.
まるで幽霊を見たかのような顔をしている。
(今の顔)より前に(幽霊を見た)→ had seen


He talks as if he had been there.
まるで行ってきたかのように話す。
(今話す)より前に(行った)→ had been
📝 確認⑩ as if の仮定法過去・過去完了
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④ if it were not for ~ / otherwise などの慣用表現
【もし~がなければ】if it were not for / if it had not been for の使い分け
「もし~がなければ」という表現には現在過去で使い分けがあります。

① if it were not for ~(現在:今~がなければ)
 → 主節は仮定法過去(would / could + 原形)
 →But for ~ / Without ~で書き換え可能

② if it had not been for ~(過去:あのとき~がなかったなら)
 → 主節は仮定法過去完了(would have + pp)
 →But for ~ / Without ~で書き換え可能

But for ~ と Without ~ はどちらの時制でも使えます。前後の動詞形(would / would have)を見て判断します。
現在「もし~がなければ」
If it were not for your help, I couldn't finish this.
But for your help,…
Without your help,…

あなたの助けがなければ終えられないのに。
(主節:could not → 現在の仮定)
過去「もし~がなかったなら」
If it had not been for the storm, I would have arrived earlier.
But for the storm,…
Without the storm,…

嵐がなかったなら、もっと早くついたのに。
(主節:would have → 過去の仮定)
⚠️ But for と Without の注意点
どちらも現在・過去どちらにも使えます。前後の動詞形(would / would have)で判断しましょう。
But for water, no living things could live.(現在:水がなければ生きられない)
But for your help, I would have failed.(過去:助けがなければ失敗していた)
📝 確認⑪ if it were not for / had not been for の使い分け
【otherwise】さもなければ — 仮定法の働きをする副詞 —
otherwise(さもなければ)は、前の文全体を受けて「もしそうでなければ~だろう(だった)」という意味を表します。
otherwise の後ろは仮定法の形(would / could + 原形 または would have + pp)になります。

otherwise の使い方のポイント
・前の文が「実際に起きたこと(事実)」
・otherwise 以降が「もしそうでなかったなら(という仮定)」
・前の文が現在の話 → otherwise +would + 原形(現在の仮定)
・前の文が過去の話 → otherwise +would have + pp(過去の仮定)
I caught the train; otherwise, I would have been late for the meeting.
私はその列車に乗れた。さもなければ会議に遅れていただろう。
(「列車に乗れた」が事実 → otherwise 以降は過去の仮定 → would have been)
He took your advice; otherwise he would fail.
彼はアドバイスを受け入れた。さもなければ失敗するだろう。(現在の仮定 → would fail)
📝 確認⑫ otherwise の使い方
【慣用表現】with a little more ~ / It is time / as it were / even if
仮定法を使う重要な慣用表現をまとめます。意味・形・使い方を確認しておきましょう。
表現意味・使い方例文
With a little more ~ 「もう少し~があれば」
If you had a little more ~と同じ意味の仮定法
With a little more effort, you could pass.
もう少し努力すれば合格できるのに。
It is (high) time S + 仮定法過去 「もう~してもよいころだ」
S の後ろの動詞は過去形(仮定法過去)になる
❌ go ✅ went
It is time you went to bed.
もうねる時間ですよ。(went は仮定法過去)
as it were 「いわば・言ってみれば」
慣用的仮定法表現(挿入句)
He is, as it were, a grown-up baby.
彼はいわば大人の赤ちゃんだ。
even if(though) 「たとえ~だとしても」 Even if it rains, you have to go.
たとえ雨が降ろうとも行かなければならない。
unless + 仮定法過去 「もし~でないならば」(= if … not) Unless he were honest, I would not employ him.
もし彼が正直でないならば雇わないだろう。
💡 It is time の注意点
It is time の後ろの動詞は仮定法過去(過去形)になります。
❌ It is time you go to bed.(現在形は誤り)
✅ It is time you went to bed.(過去形が正しい)
📝 確認⑬ with a little more / It is time / as it were
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⑤ if の省略(倒置)・重要表現
if を省略する倒置表現 — 硬い文体でよく使われる —
仮定法の文では if を省略して、be 動詞・had・助動詞を文頭に出す倒置形を作ることができます。
文語(書き言葉)でよく使われます。形を見ただけで仮定法と判断できるようにしておきましょう。
通常の if 文倒置形(if 省略)
If I were you, … Were I you, …
If it were not for the sun, … Were it not for the sun, …
If it had not been for your support, … Had it not been for your support, …
If he had taken my advice, … Had he taken my advice, …
If anyone should call on me, … Should anyone call on me, …
💡 倒置形の見分け方:文頭に Were / Had / Should があって、主語が後ろに来ていたら if の省略です。
Were I you → If I were you
Had it not been for → If it had not been for
Should anyone come → If anyone should come
仮定法の重要表現まとめ
表現意味例文
If only ~~さえあれば(= I wish ~) If only I could drive a car!
車の運転ができればなあ!
I'm sorry (that) S V
I wish S 仮定法
~できなくて残念(現在) I'm sorry I can't go.
→ I wish I could go.
I'm sorry S Vp
I wish S had pp
~できなかった(過去の後悔) I'm sorry I didn't study.
→ I wish I had studied.
in case S + 仮定法過去もし~の場合には In case I were in your position, I wouldn't say that.
📝 確認問題⑤ if の省略・重要表現
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